大学生は「就職活動を有利に進めたい」、新社会人は「今後のキャリアのために活かせる資格が欲しい」と思ったことがある方は多いのではないでしょうか。簿記の資格はそんな方たちに人気の資格です。なぜなら会社のお金の流れを体系的に学べるからです。この記事では簿記3級を受けるメリットの解説と実際に私が行った勉強法の紹介をしていきます。
簿記の概要
簿記とは販売や資金の調達など日々企業が行っている経営活動の結果を帳簿に記していき、最終的には貸借対照表や損益計算書といった財務諸表を作成することで企業の財政状態、経営成績を明らかにするものです。
重要財務諸表
簿記で大事な財務諸表は貸借対照表と損益計算書です。どのようなものか簡単に説明します。
貸借対象表・・・貸借対照表は1つの表を縦に二分割し、さらに右の列は横に2分割して考えます。左の列は借方と呼び「資産」を表記、右の列は貸方と呼び右上に負債、右下に純資産を表記します。企業がどのように資金を調達し(貸方)、その資金をどのように活用しているか(借方)が分かるので企業の財政状態や経営の健全性を確認することができます。
損益計算書・・・「収益」「費用」「利益」の3つで構成されていて、企業がいくら売り上げて、その販売にはどのくらい費用がかかっていて、最終的に利益がいくらなのかを一目で確認することが出来ます。損益計算書では会社の収益性や成長性を確認することができます。
簿記3級のレベル
簿記では貸借対照表や損益計算書を作成するための前処理である仕訳を行います。3級では企業で働く者にとっては必須の基礎知識及び中小企業の経理で役立つ知識を身につけることができます。
僕は理系出身、会社でもシステムエンジニアで働いているため経理とは無縁の世界で生きています。勉強を始めると聞き慣れない言葉も多少は出てきますがイメージしやすいものが多く、金融ジャンルの勉強を始める取っかかりとしては丁度よいのではないかというのが僕の感想です。
メリット
資格を取得するモチベーションの1つとして、「履歴書に書きたい」という想いがある方もいらっしゃると思います。
でも3級って書いていいのかな、、、?
安心してください。簿記3級は書いても問題ありません。簿記の入門編である資格ではありますが、しっかり勉強しているということはお伝えしても良いでしょう。
さらに、基本的なお金の流れや会社の業績を確認する力も身につきます。就職活動や転職活動、新規の取引先の企業調査などで調査対象の企業が「利益を出している企業」か、「将来的に大丈夫なのか」といった内容を自分の力で確認できるようになります。
合格ライン
試験時間は1時間です。
第1問が仕訳問題、第2問が帳簿、勘定記入問題、第3問が決算整理で構成されていて、70点以上で合格となります。
ちなみに合格率は50%前後と言われていますので、比較的易しめの難易度となっています。
勉強方法
ここからは僕が実際に行った勉強方法を紹介していきます。
電子書籍を活用
ずはり、僕が行った勉強は電子書籍の「kindle unlimited」を活用した勉強です。kindle unlimitedは月額980円で小説、実用書、コミックなど様々なジャンルの本が読み放題のAmazonのサービスです。kindle unlimitedではなんと100万冊以上が読めるのが特徴です。混同しがちなものに「Prime Reading」がありますが、こちらはアマプラ会員向けに数百冊が読み放題のサービスです。
kindle unlimitedでは簿記3級の対策本を数冊読むことができます。簿記3級は基本的な仕訳が出来れば合格することができますので、何周も過去問を解いて仕分けのパターンを覚えることが大事になります。
勉強法
kindle unlimitedでは大事な部分をハイライトをつけて後から見返す機能がありますので、上手に活用して以下のように勉強しました。
①まずは1周ざっと目を通して演習問題を解きます。その際、覚えにくいところはハイライトをつけます。
②2周目でハイライトを使用したところを重点的に勉強します。
③3周目で再度全体的に振り返りつつ演習問題を解きます。
④間違えた問題はネットで詳細な考え方を学びます。ググると仕訳方法について解説しているサイトは何個も出てきます。大事なポイントはスクリーンショットを取っておきます。
⑤隙間時間や試験前にスクリーンショットした部分を復習する。
私は上記5stepを踏んで1か月強の期間で合格することができました。
電子書籍活用のメリット
ここからは紙の本でなく電子書籍を活用した勉強で感じたメリットを簡単に解説します。
①隙間時間を活用できる
電子書籍を活用した勉強法のメリットその1は隙間時間を有効に活用できる点です。紙の書籍の場合、ちょっとした外出の時に持ち運ぶのが面倒くさくなる場面があると思います。その点、kindle unlimitedではスマホがあれば勉強できますので電車やバスでの移動時間などちょっとした時間を勉強時間に充てることができます。
②参考書の保管場所に困らない
2点目に保管場所を取らない点があります。資格のための参考書は分厚い本が多いため、本棚を用意して保管する必要がありますが電子書籍であれば保管場所に困る可能性はありません。そのため本で部屋を圧迫する心配がないのはメリットです。
電子書籍活用のデメリット
続いてデメリットです。
➀目が疲れる
一方で一番大きなデメリットは目が疲れる点にあります。スマホのブルーライトを長時間見続けて目がチカチカしたという経験がある人も多いかと思います。また、夜に目を酷使すると睡眠の質が落ちるので注意が必要です。
②付箋を貼れない
参考書の勉強では何度も見直したいページが出てきます。その時に紙の本であれば付箋を貼ってすぐに見直したいページが分かりますが、電子書籍ではそうはいきません。
電子書籍を活用した勉強で効率を上げるために
1.専用端末を使用する
私はkindle専用端末であるpaperwhiteを使用しています。スマホよりもサイズが大きいこと、本物の書籍を読んでいるかのような感覚で本を読めることなどから目が疲れにくいのがポイントです。
2.ハイライトやスクショを活用する
ハイライト機能を活用して後から見返したいポイントには印をつけておきましょう。
また、一日に何度も見返したい超重要箇所はスマホでスクショしておくことでよりアクセスすることが楽になります。
まとめ
簿記3級は資格の難易度も易しく、比較的取り組みやすい資格ですので、就職活動中の方や新社会人だけでなく、多くの方に是非チャレンジしていただきたいです。